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基礎知識・用語解説

TDMの基礎知識

採血の留意点

 薬物血中濃度を測定する際の採血は通常静脈採血です。点滴静注を行っている場合には、薬物が投与されているルート側と異なる体幹躯から採血を行います。点滴ルートからの採血はなるべく避け、採血が困難でルートからの血液採取を行う場合には、点滴ルート内に薬物の残留が無いように注意します。
 採血管には血漿分離剤を使用しているものがありますが、分離剤に吸着される薬物もあるため、分離は速やかに行います。測定まで時間がかかる場合には冷所に保管し、当日測定できない場合には凍結保存とします。ほとんどの薬物は血清あるいは血漿濃度を用いて測定しますが、シクロスポリンは赤血球への薬物分布が多いため全血を用います。

 採血時間のタイミングも重要なポイントです。効果を維持するためには一定の濃度を維持する必要があり、また濃度が上がり過ぎて副作用が起きないように、効果と副作用の確認のためにトラフ値(谷値とも呼ばれる投与直前値)を採血します。また、テオフィリンなど薬によってはピーク値に依存して副作用の起こるものがあり、副作用を確認する場合にピーク値を採血する薬がいくつか知られています。つまり個々の薬によって効果あるいは副作用・中毒の確認など、目的にあった採血時間が必要となります。但し、フェノバルビタールのように半減期が長く、一日の血中濃度の振れ幅が小さい場合にはどのタイミングで採血を行っても問題はありません。これらの概念に相当しないのがアミノ配糖体系の抗菌薬(ピーク値とトラフ値の2点採血)とメトトレキサート(24, 48, 72時間の経時採血)です。急を要しない場合は定常状態(半減期の3〜4倍以上の時間)で採血を行います。

(木村利美)
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